乳頭部の異常
乳頭部(乳頭と乳輪)にかゆみや、変色、腫瘤、乳頭からの分泌物などの症状が出ることがあります
ただの皮膚の炎症などの事もありますが、そのほか考えられるものとして
1 乳管内乳頭腫 乳管内に上皮が乳頭状に増殖した腫瘤で、30~50代に多く生じる
まれに悪性の部分を含むことがあり、大きい場合や末梢まで広がるときは切除することもあります
2 乳癌 乳房の中に乳癌がありそこから血液が乳管を伝って出てきます
3 ホルモンの異常 プロラクチンというホルモンがたくさん作られることにより、母乳が作られることがあります。
プロラクチンが増加する原因として、内服薬の副作用、下垂体(脳の一部)の腫瘤、甲状腺機能低下症などが
考えられ、原因がはっきりしないものも多いです
4 乳房paget病 乳癌が乳頭部から表皮内に広がるもので、かさぶたのようなものを作ります
乳房の中に腫瘤など認めることもあれば、乳頭部のかさぶたのみの事もあります
などがあります 乳がんが隠れていることもあり注意が必要です
多くの場合は超音波検査とマンモグラフィーで乳房内の腫瘤を探すことで診断されますが、場合によりホルモンの値などの血液検査を行います